【請願の理由】
北海道及び十勝の酪農・畜産は、専業経営を主体として、国内最大の酪農・畜産地帯に発展し、乳業・食、肉加工業などの関連産業とともに、地域を支える基幹産業として極めて重要な地位を占めております。
しかしながら、ここ数年、○−157や口蹄疫、BSEの発生、加工乳食中毒事件、食肉産地偽装事件など酪農畜産の安全・安心にかかわることが続発し、消費者への信頼性が揺らいでおります。一方、WTO農業交渉がモダリティー確立に向けて大詰めを迎えるなかで、食料自給や環境保全を基本とする国内農業・農村政策の確立が強く求められております.酪農・畜産においても、担い手育成や畜産環境問題へ対応しながら、経営所得安定政策の確立と安全で良質な畜産物の安定供給などが強く求められております。
つきましては、酪農・畜産の持続的な発展と経営の安定、消費者の信頼確保に向けて、積極的な政策展関を推進されますよう下記の通り請願致します。記
T 酪農・畜産基本政策について
1.WTO農業交渉にあたっては、国内の酪農・畜産が将来に渡って安定的に持続できるような適切な国境措置の確保(関税水準や国家貿易制度、特別セーフガード等の維持)や国内支持に関する適切な規律の確保(現実的な人AMS水準の設定と緑の政策の要件見直し)を図ること。
2.WTO体制下で、大家畜生産が有する機能・役割を最大限に発揮した酪農・畜産経営を将来にわたって持続していくためには、市場経済に即した価格政策・経営安定政策だけでは困難であり、欧米諸国同様に環境直接支払政策や農村政策も含めた、直接所得補償政策の確立を図ること。
U 平成15年度畜産物価格・所得対策について
1.平成15年度の加工原料乳生産者補給金単価については、生乳の再生産確保と酪農経営の安定、かつ安全・良質生産に向けた生産者の努力が報われる観点から、現行を基本に適切に設定すること。
また、限度数量については、国内自給力の維持などに配慮して、適切に決定すること。
2.牛肉及び豚肉の安定価格については、生産条件及び需給事情を踏まえ、経営の安定と再生産の確保の観点から、現行を基本に適切に決定すること。
3.肉用子牛生産者補給金制度の保証基準価格及び合理化目標価格は、再生産の確保と経営の安定の観点から、現行を基準に適切に決定すること。
4.酪農経営の所得安定対策として大きな役割を果たしている、土地利用型酪農推進事業及び酪農安定対策事業、生クリーム等生産拡大促進事業については、直接支払制度等が確立されるまでの間は、継続強化すること。
V 酪農・畜産関連対策について
1.平成16年度までを猶予期間とする「家畜排せつ物法」に基づく管理基準(構造設置基準)の遵守のため、全ての畜産農家のふん尿処理施設の整備が図られるよう畜産環境対策予算の大幅な拡大を図ること.
2.過重な酪農労働の軽減を図るため、酪農ヘルパー、コントラクター組織への支援策強化や新たな生産システム導入(フリ一ストール・ミルキングパーラー、哺乳・搾乳ロボットなど)への支援対策を拡充強化すること。
特に、酪農ヘルパー事業については、月1回以上の定期的な休日を確保するためには、引き続き重要な事業であり、継続すること。
3.海外悪性家畜伝染病に対する防疫対策を強化し、国内への侵入防止に万全を期すと共に、地域での防疫体制整備の推進のための支援対策、発生農場への経営再建対策を充実すること。
4.国産食肉及び牛乳乳製品の消費・需要拡大対策を一層推進すること。
特に、輸入調製品市場等への国産脱脂粉乳の代替供給対策など新たな需要開拓対策を講じること。
W BSE対策について
1.わが国でのBSEの感染原因・感染経路の早期究明を図り、速やかに情報公開すること。
2.BSE疑似患畜の範囲については、BSE発生諸国の事例調査や国内の専門家、生産者・消費者団体などの意見聴取等を十分に行いながら、OIE(国際獣疫事務局)基準の見直しを求めるとともに、現行のBSE検査対応マニュアルにおける指定範囲を必要最小限のものとすること。
あわせて、BSE生体検査が可能な診断技術の早期確立に努めること。
3.BSE対策特別措置法で定められた死亡牛(24カ月齢以上)のBSE検査については、国の責任において検査施設等の整備や検査に伴う掛かり増し経費の全額国費負担を行い、新たな生産者負担を招かないようにすること。
4.今後、BSE発生により、再び価格暴落や生産・流通に混乱が生じた場合は、直ちにBSEマル緊など万全なBSE関連対策を講じること。
以上
|