2.産業の振興
(1)現況と問題点
ア.農業
本町の基幹産業である農業は、大型酪農、肉牛等の畜産と小麦、てん菜、豆類、馬鈴薯を主要作物とする畑作を中心に大規模経営を主体に展開しており、特に畜産では、道内屈指の粗生産額を誇り、地域経済の発展に大きく貢献してきた。
農業を取り巻く環境は、農畜産物の輸入自由化と産地間競争の激化など市場原理が導入され、今後の農業経営においても、いかに生産コストを下げ、生産性を高めるかが大きな課題である。また、社会構造の変化から若年層を中心とする担い手の減少や労働力の高齢化が進んでおり、労働力の確保と担い手の育成を図る必要がある。
消費者は、安全で高品質な農畜産物を求めており、土づくりを基本としたクリーン農業を推進するため営農技術を高め、基盤整備による効率的安定的な農業の展開を目指すものである。表−3(1) 農家戸数の推移
(各年2月1日現在)
| 年次 |
昭和40 |
昭和45 |
昭和50 |
昭和55 |
昭和60 |
平成2 |
平成7 |
平成10 |
| 専業農家(戸) |
1,039 |
832 |
667 |
609 |
553 |
476 |
360 |
317 |
兼業農家 |
第1種兼業 |
194 |
173 |
109 |
106 |
122 |
126 |
132 |
130 |
| 第2種兼業 |
46 |
57 |
58 |
43 |
43 |
38 |
30 |
22 |
| 計(戸) |
240 |
230 |
167 |
149 |
165 |
164 |
162 |
152 |
| 合計(戸) |
1,279 |
1,062 |
834 |
758 |
718 |
640 |
522 |
469 |
| 農家人口(人) |
7,475 |
5,567 |
3,969 |
3,498 |
3,285 |
2,997 |
2,497 |
2,246 |
| 戸当たり人口(人) |
5.8 |
5.2 |
4.8 |
4.6 |
4.6 |
4.7 |
4.8 |
4.8 |
| 農業従事者数(人) |
3,890 |
3,545 |
2,539 |
2,292 |
2,140 |
1,861 |
1,590 |
1,447 |
| 戸当り従事者(人) |
3.0 |
3.3 |
3.0 |
3.0 |
3.0 |
2.9 |
3.0 |
3.1 |
イ.林業
林業を取り巻く環境は、木材価格の低迷や林業経営費の増大など年々厳しさを増しているが、森林は単に木材の供給のみならず、国土保全、水源かん養、環境保全、保健・レクリェーション機能など公益的機能を担っている。
森林のもつ多様な公益的機能の保全に向けて、町有林の整備を進めるとともに、民有林の整備に対する支援を行い、森林面積の維持を図る必要がある。
ウ.商 業
本町における商業の状況は、平成9年の商業統計調査の小売業の中で商店数が128件、従業者数589人であり、いずれも平成6年の調査より減少(商店数△9件、従業者数△54人)となっており、商業のなかでも小売業の衰退が顕著である。
なお、平成11年に実施した町民アンケートの結果では、買い物の際の購入地域を町内と町外に分けてみると、買い物頻度の多い食料品については、町内で買う人が60.1%と約4割が町外へ流出している。実用衣料品については、町内が27.9%と7割以上の人が町外へ流出しており、その傾向はさらに高まっている。
これは、人口の減少のみならず、車社会の進展と帯広市近郊への大型店の進出なども考えられるが、中心商店街がにぎわいと魅力のある商店街となるようハード整備を進めるとともに、消費者ニーズに対応した商店街を形成するため、事業者と連携を図りながらソフト事業を展開する必要がある。
エ.工 業
工業の現況では、平成10年12月31日現在で事業所数は25社、従業員数は748人、製造品出荷額は217億円となっている。そのうち、食料品製造業は、事業所数11社(44.0%)、従業員数で521人(69.7%)、製造品出荷額は171億円を占めており、本町の工業は食料品製造業を中心に展開している。この食料品製造業も、地場資源を活用した大手企業(製糖、ハム)と、地元の製麺業等が中心となっている。
このような状況の中、既存工場の増設や新設工場に対する企業立地促進補助制度や融資制度による支援を図る必要がある。
表−3(2) 製造業の推移
| 年次 |
総数 |
左のうち食料品製造業 |
| 事業所数 |
従業者数 |
製造品出荷額 |
事業所数 |
従業者数 |
製造品出荷額 |
| 昭和55 |
30件 |
1,056人 |
2,626,512万円 |
15件 |
654人 |
2,073,472万円 |
| 昭和60 |
23 |
982 |
2,983,234 |
9 |
656 |
2,447,091 |
| 平成元 |
25 |
937 |
2,953,766 |
9 |
599 |
2,475,655 |
| 平成5 |
30 |
922 |
2,381,121 |
12 |
614 |
1,873,623 |
| 平成10 |
25 |
748 |
2,168,769 |
11 |
521 |
1,714,700 |
オ.観光
本町の観光は、国道274号沿いの日勝峠入口周辺を中心とした展望台、スキー場、キャンプ場などの関係施設と自然景観を核として、清水公園、美蔓パノラマパーク、剣山、円山展望台などの自然環境を活用してきた。
また、人が集まり、参加して楽しめるイベントとして全十勝清水やきもの市、清流まつりなどを開催し、地域活性化に努めている。
恵まれた自然環境と地域の資源を生かした体験型観光事業への取り組みの気運が高まってきており、新しい観光として近隣町とも連携しながら、体験型の観光についても支援を行い、交流人口の拡大による地域経済の振興を図る必要がある。
(2)その対策
ア.農業
@ 農村農業基盤整備事業を推進する。
A 農業経営基盤の体質強化を図る。
B 担い手の育成、確保を図る。
C クリーン農業の推進を図る。
D 野菜の振興を図る。
E 家畜防疫対策の推進を図る。
F 農村生活環境の整備を図る。
G 町営育成牧場の整備を図る。
イ.林業
@ 町有林の整備事業を促進する。
A 民有林整備に対する支援を行う。
ウ.商工業
@商店街の近代化、活性化により、魅力を高める。
A共同販売促進事業の推進を図る。
B融資制度の充実や企業立地促進条例の活用で、企業の経営基盤強化を図る。
エ.観光
@自然環境と地域資源を生かした体験型観光の支援を図る。
(3)計画
事業計画(平成12年度〜16年度)
| 自立促進施策区分 |
事業名 (施設名) |
事業内容 |
事業主体 |
備考 |
| 1.産業の振興 |
(1)基盤整備 農業 |
道営清水北部地区畑地帯総合整備事業(緊急整備型) 暗渠排水 土層改良 |
道 |
|
| 道営熊牛中地区畑地帯総合整備事業 (担い手育成型) 暗渠排水 土層改良 営農用水
環境管理施設 道路整備 |
道 |
|
| 道営下美蔓地区畑地帯総合整備事業
(担い手支援型、単独営農用水) 事業計画策定 営農用水一式 |
道 |
|
| 農用地集団化事業 流動化対策 |
農委 |
|
| 農業廃棄物処理事業 農薬容器 廃プラ回収処理費助成 |
協議会 |
|
| 農地保有合理化促進特別対策事業 利子補給 |
町 |
|
| 土づくり技術実証推進事業 緑肥作物導入・たい肥散布補助 |
農協 |
|
| 自給飼料総合対策事業 自給飼料増産補助 土壌分析補助 |
農協 |
|
| 受精卵移殖活用促進事業 輸入凍結受精卵導入補助 |
団体 |
|
| 種豚導入事業 優良種豚導入補助 |
団体 |
|
| 家畜糞尿有効利用促進事業 堆肥化施設整備補助 |
農協 |
|
| 畜舎周辺環境整備事業 畜舎排水設備等改善補助 |
農協 |
|
| 伝染性疾病防疫対策事業 消毒剤購入助成 |
協議会 |
|
| 種畜山羊導入事業 種畜山羊導入補助 |
組合 |
|
| 肉用牛防疫対策事業 サルモネラ症検査 ワクチン接種 |
農協 |
|
| 道営清水第1地区担い手育成草地整備事業 草地造成整備 道路整備 |
道 |
|
| 道営清水第2地区担い手育成草地整備事業 草地造成整備 道路整備 |
道 |
|
| 道営公共牧場整備事業 草地、利用施設、道路整備 |
道 |
|
| 野菜振興対策事業 価格安定対策助成 |
農協 |
|
| 農業後継者対策事業 住宅改善資金利子補給ほか |
町 |
|
| 新規就農者ドリーム事業 農地取得費補助 |
町 |
|
| 地域農業支援新システム事業 担い手育成 労働支援
農地流動化 運営負担金 |
(財)清水町農業振興公社 |
|
林業 |
町有林整備事業 植林 下草刈 除間伐ほか |
町 |
|
| 人工造林推進事業 私有林植栽事業補助 |
町 |
|
| 耕地防風林造成事業 苗木代補助 |
町 |
|
| (3)経営近代化施設 農業 |
大規模畑作経営育成事業 てん菜育苗センター増設
全自動てん菜移植機導入 |
団体 |
|
| 畜産振興総合対策事業 大型作業機械導入補助 |
団体 |
|
| (7)商業 |
商店街活性化推進事業 協議会運営補助 |
協議会 |
|
| |
清水駅東地区複合施設建設事業 実施設計、複合施設建設補助 |
商工会 |
|
| |
中心市街地整備事業 歩道、街路灯、自由通路整備ほか |
町 |
|
| |
個店改修費補助事業 自動ドア設置、統一看板等設置 |
町 |
|
|