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意見書
平成13年第5回定例会(会期H13.6.8〜6.14)に議決された意見書
3 6.14 食の安全を確保するための食品衛生法の改正と充実強化を求める意見書

近年、食品添加物や農薬・動物用医薬品などの問題に加えて、遺伝子組み換え食品やクローン牛など新しい科学技術によって生産された食品の安全性に対する関心が高まっています。さらにO−157や狂牛病の発生、ダイオキシン・環境ホルモンなど従来大きな問題とされていなかった事柄が問題となってきています。また、食品流通の国際化に伴って、いまや世界の各地から食品が輸入されていますが、食の安全に関する国際的な基準と国内での基準の整合性が図られる中で、食品の安全性に対する不安は高まっています。
こうした状況の下で食品の安全確保が行政上の重要な課題として位置づけられること、その上でそれを実現するための社会的なしくみが整備されることが必要であると考えます。
日本の食品の安全にかかわる社会的なル一ルである「食品衛生法」について、消費者の視点を組み入れた法改正や運用の充実強化が図られる必要があると考え、以下の事項の実現について要請する。

1.食品衛生法の目的(第1条)に「国民の健康のために食品の安全牲を確保する」という趣旨を明記すること。
2.食品の安全行政に関する施策について、積極的に情報公開をすすめるとともに、消費者の参画を法律の中に明記すること。
3.食品の表示(第11条)の自的に、「消費者の選択に役立つ」という趣旨を加えること。
4.すぺての食品添加物の指定制度への移行を計画的に進めること。
5.農薬・動物用医薬品の残留基準の設定を計画的に進めるようにすること。
6.科学物質や新技術に関わる食品・容器包装の新たな不安や問題に対応して予防的な調査・研究の充実、検査体制の充実など、法制度の運用を強化すること。

4 6.14 地域医療支援機構の創設に関する意見書
北海道の医療問題における大きな課題の一つとして、地域の医療供給体制の確保・充実があげられます。とりわけ、町村部における医師の確保は重要な社会問題となっています。
本道の医療従事者数は、人口比で見る限り全国中位の状況にありますが、その大半は都市部に集中しており、町村部の医師数は本道医師数のわずか10%にすぎません。しかも、こうした都市偏重は年々進んでおり、有病率が高い高齢者が住民の多くを占める町村部における医師不足は、深刻な地域課題であります。
特に、地域医療を担う医師は、プライマリケア医すなわち「家庭医」「かかりつけ医」的役割を果たさなければなりませんが、医師の専門化が進んでいることからプライマリケア医が不足しており、地域医療を充実させる上でプライマリケア医の養成は緊急の課題であります。
しかし、今日の地域医療を取り巻く環境の中では、自治体の自助努力だけで医師を確保することは限界に違しており、また、医育大学の人事に期待してみても、解決に至ることはとうてい無理な状況にあります。
よって、道民の健康を守るため道は、地域が必要としている診療医やプライマリケア医の充足・養成、自治体病院やへき地診療所、無医地区への医師派遣等に責任を担い、地域医療体制の充実・強化のため「地域医療支援機構(仮称)」の創設に取り組むよう強く求めます。
5 6.14 30人以下学級実現等教育予算の充実を求め、義務教育費国庫負担法を改正することに反対する意見書
教育の機会均等と義務教育費無償の原因は、憲法第26条で定められており、全ての国民に対する妥当な規模と内容の義務教育を保障することは、国の重要な責任でもあります。
このことから、義務教育費国庫負担法は、その第1条で、「この法律は、義務教育費について、義務教育無償の原則に則り、国民の全てに対しその妥当な規模と内容を保障するため、国が必要な経費を負担することにより、教育の機会均等とその水準の維持向上とを図ることを自的とする」と定めています。
政府は1985年教職員の旅費と教材費、恩給費、共済費の追加費用を義務教育費国庫負担法の適応除外とし、地方自治体へ負担転嫁してきました。
さらに、大蔵省は過去17年間にわたり学校事務職員・栄養職員の給与費を適用除外する意向を示してきましたが、地方の強い抵抗によりこれを断念させてきました。
一方、我が国の財政は、2001年度末には国・地方合わせた長期債務残高が666兆円におよび、財政再建が重要課題となっていることから、政府は歳出構造の徹底的な点検を行い、国庫補助金負担金の整理合理化をすすめるとしており、現財務省は、教員給与を含めた国庫負担見直しも検討課題としています。
しかし、学校事務職員・栄養職員をはじめとする教職員の給与費国庫負担適用除外や負担割合の引き下げは、我が国の義務教育を支える国と地方の基本的な役割分担を損ね、地方自治体の財政を一層逼迫させることになり、ひいては保護者負担の増大につながることとなります。
また、いろいろな問題を解決するためには、30人以下学級を基本にした学級編成と養護教諭・学校事務職員の全校配置などゆとりある教職員定数配置が必須となっており、保護者負担を軽減し、地域・家庭の教育環境向上のため、義務教育諸学校の教科書無償制度の継続や私学助成の増額などが引き続き重要です。
以上のことから、下記事項の実現を図られるよう強く要望します。

1.義務教育費国庫負担法を堅持すること。
2.30人以下学級を早期に実現すること。
3.教科書の無償制度を継続すること。
4.私学助成の確保及び大幅な増額を図ること。

6 6.14 「森林・林業基本法」等の早期成立と施策充実を求める意見書
我が国の森林・林業・林産業は長期にわたる経済不況と木材価格の低迷等の中で、森林の保全管理への影響はもとより林業・林産業の存立の危機に直面しており、当地域においても、この打開に向けた「林政の基本問題に関する意見書」の議会決議を行い、「林政の抜本転換」を求める関係省庁・政党等への要請を重ねてきたところであります。
政府は、今通常国会に「林業基本法の一部を改正する法律案」をはじめとする関係法案を提出されましたが、その概要を拝見いたしますと、この間私どもが要請して参りました施策と財政支援策等につきましては、地域・国民の期待に応えるものとは言い難い内容と考えております。
つきましては、今後の国会審議や基本計画の作成段階等を通じまして、下記事項について一連の法律に組み込ませることとあわせて法案の早期成立に、今一度ご尽力を賜りますよう要請します。

1.新たな「森林・林業基本法」の理念
「環境・水・国土保全、持続的社会形成の基盤としての、森林の機能(公共性)の持続的発揮と総合的利用を推進する」との思想を理念として明記すること。

2.「森林の機能の持続的発揮と総合的利用」のための森林管理
@資源的に可能な木材自給率の目標は、森林整備目標と密接不可分なものであり、持続可能な森林経営の基本的な目標として設定すること。
A自標設定により、計画的・持続的な推進事業が雇用の創出・安定、労働力確保、事業体の経営基盤の安定および木材関連産業の振興に連動するよう、体系的な施策を確率すること。
B秩序ある木材貿易ルールづくり、価格変動基金の創設・価格保証・セーフガード等の施策を講じること。
C地域産材を基本とした需要拡大策(乾燥,品質、ストック化流通等)の確立を図ること。

3.「持続可能な森林経営」システムの確立
@「持続可能な森林経営」についての基準と指標を地域別に策定すること。
A持続可能な森林経営は目標達成の手段であり、森林の機能の持続的発揮を担う森林・林業・木材産業と山村及ぴ国有林の役割と社会的意義を明確に規定すること。
B中小規模所有林・放棄林・不在村所有林等への公的関与による森林整備の推進と、そのための国の財政運営・社会的コスト負担を行うこと。
C諸施策を推進するための財源確保策として、国土保全・環境保全の観点から公共予算の重点的配分を第一義的に行うこと。また、環境税など新たな目的税(地方における法定外目的税、水源税、基金等)を創設すること。

4.労働力確保等の担い手対策
森林の機能の持続的発揮は、林業・木材産業の活発な生産活動を通じて具現化されることから、その直接的な担い手が持続的に確保されることが必要であり、
@林業労働者について、役場行U系職員並の労働諸条件(通年雇用・月給制・退職金・社会保険等)を付与するとともに、認定事業体等の認定要件に労働力確保のための労働環境整備義務を明示し、その改善努力に国が支援すること。
A林家に対し、森林整備義務に見合う国の支援、税制改善を行うこと。
B事業体等に対し、労働環境改善・社会保険料等への支援、経営と施業の集約化・経営基盤強化への助成等を行うこと。
C林業版直接支払制度の導入として、林家への所得保障と価格変動基金の創設による木材価格保証を行うこと。

5.流域管理システムの拡充・強化
@流域を単位とした森林整備の推進に向け、民有林・国有林一体の計画・施業体系を確立し、支援策を講じること。
A流域管理の推進に向け、[流域管理活性化協議会]の組織強化(権限・人材・財政)を図り、施業計画等の実効性を確保すること。

7 6.14 新たな農業経営政策の確立等に関する意見書
国においては、最近の農産物価格の低落、輪入農畜産物の増加などにより、食料・農業・農村基本法に掲げる今後の農業構造の大宗を担うことが期待される「育成すべき農業経営」の経営意欲が減退しかねない状況にあることから、これらの農業経営が意欲をもって経営改善に取り組んでいけるようにするため、「経営を単位とした農業経営所得安定対策」の検討に着手し、本年夏までに、「経営政策大綱」を策定することにしております。
これまで十勝管内の農業・農村地域は、恵まれた土地資源を活かした畑作・酪農など土地利用型農業を展開し、全国有数の農業専業地帯として、食料の安定供給や農業の多面的機能の発揮などに大きな役割を担ってきました。しかしながら、我国農政がWTO農業協定を踏まえ、大きな転換期を迎えている中で、引き続き国民が求める安全で良質な食料の安定供給と、食料自給率の向上、農業の多面的機能の発揮、自然循環機能の維持増進などに一層寄与するためには、これらの農業生産を支える主業農家の他産業並みの所得確保と経営安定対策が何よりも重要であり、一番の担い手対策でもあります。
つきましては、今後とも地域経済・社会を支える農業者が希望と意欲をもって、農業生産活動に取り組むことができるよう、新たな農業経営政策の確立等に向けて、下記の通り要望します。

1.新たな農業経営政策として、主業農家などの経営所得安定が図られるよう経営全体を捉えた「直接所得補償制度」を創設すること。
また、国の責任において、必要な財源の確保を図り、新たな地元負担は求めないこと。
なお、新たな農業経営所得安定対策については、

@畑作の合理的輪作体系確立と休閑緑肥の導入、資源循環型農業を推進するため、経営面積に対する直接固定支払いを行うこと。

A農産物の市場価格の著しい変動に伴う主業農家ヘの影響を緩和するため、経営を単位とする「収入金保険制度(仮称)」を創設すること。

G上記の@とAの併用方式の政策化も検討すること。

2.食料自給率の向上及び国内生産の増大に資するために、各作物毎の特性に応じた現行の価格制度の維持及び経営安定(資金)対策の拡充を図ること。
なお、野菜については、ネギ等の一般セーフガードの本格発動と対象品日の拡大、生産・流通改革の促進、野菜価格安定制度の拡充や野菜共済制度の創設などを図ること。

3.農業の公益的多面的機能の発揮並びに自然循環機能の維持増進を図るために、欧州各国で実施している農業環境政策を参考に、環境保全型農法に対する直接支払いなど日本型の環境直接支払制度を創設すること。

4.中山間地等直接支払制度については、対象農用地の拡大や特認基準における地元負担の軽減、交付金の共同利用積立金に対する所得税の非課税措置などを図ること。

5.農業情勢の著しい変化に対応し、農地保有合理化促進事業を超長期貸付ができるよう見直すなど、優良農地の確保と利用集積対策、農地税制等の改善充実を図ること。

6.農業の国際化に対応し、輸入農産物との競争力を高めるため、農業生産資材価格の引き下げや規制緩和と流通構造改革の促進などコスト低減対策を拡充強化すること。

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